私は、たまに美術館に行くことがあります。一人で行くか、二人で行くか、さまざまですが、美術館って少し入りにくいじゃないですか?ものを集中してみて、ずっと立ったままで、込んでいる時には、並んだりして疲れていないのですか?
そういうことを防ぐためには、出来るだけ平日に展覧会を見にしているのですが、やはり仕事が忙しかったりして、あるいは友達と一緒に行くことになったら、なんだかんだ込んでいる土日になってしまうのです。
そして、美術館にたどり着くと、何も触れない、自由に歩けない、静かにしないといけない、などと、様々な規則に制限されてしまいます。その上、宝物を見せてるからそれを尊敬しないといけない、重要な作品が展示されているから、勉強しないといけないという、いろんな要求に取り込まれやすいのです。
そういう美術館、権力ある啓蒙的組織を、少し自分のものにする・楽しめるためには、以下の三つの遊び・ゲームを開発しました。
ゲーム1
作品を見る時には、皆さん何を考えていますか?だいたい壁に解説が貼ってあって、時代背景や作家暦など書いてあります。そういう情報は大切ですが、作品を見た時は、その作家と時代背景に出会っているというよりも、その作品自身そのものとの出会いであると、信じています。そして、自分の世界の中には、さらにその作品を導入するために、どの生活空間に合うのか、と訪ねてみます。「この作品は、キッチンですか?リビングかしら?それともトイレ?」とのことです。

ゲーム2
このゲームは、昔ある陶芸史の専門家に教えてもらいましたが、「一点だけの作品を持って帰れるのであれば、何にしますか?」という遊びです。実際、もちろん持って帰ることは不可能ですが、この遊びは、自分の好みを知るため、自分の好奇心を鍛えるために、よいのです。特に、2二人かそれ以上の人数で遊ぶと、お互いに選んだ作品を紹介することが出来て、楽しくなります。

ゲーム3
気に入った作品を(撮影が可能である場合は)写真に撮りますが、必ず作品の全体を撮るのではなく、一部だけにします。以下の例をご参照すれば、お分かりになると思いますが、そのほうが記憶力が鍛えられるし、自分が積極的に好きな部分だけを集めてくるというのが、その作品たちを自分化しているという意味もあります。親しみが生まれやすくなるのです。

最後に、一つだけ言っておきたいことがあります。以上のゲームは、競争して勝ち負けのゲームではなく、遊ぶためのゲームばかりです。自分とある美術品との関係を作り、なじみやすくしてくれるような遊びです。
ぜひ次回美術館を訪ねてみた時に、楽しんでみてくださいませ~!
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